2024.12.2
広義キク属研究集会 Zoomによるオンラインセミナーのご案内
日時:2024年12月2日(月) 10:30~11:40
講演タイトル:
「キクの開花制御メカニズムの解明と形質転換・ゲノム編集実験系の最適化」
発表者:
樋口 洋平先生
東京大学農学生命科学研究科 生産・環境生物学専攻
ミーティング ID: 848 7347 7191
パスコード: 804346
※事前登録の必要はありません。発表データの録画・録音は禁止といたします。
どなたでもご参加できます。
要旨:
キク(栽培ギク:Chrysanthemum morifolium)は世界3大花きの一つに数えられ、光環境制御による周年栽培が広く普及している。近年、二倍体野生種のキクタニギク (C. seticuspe)におけるゲノム情報の整備や形質転換系の開発など、分子遺伝学的な解析ツールの整備が進む中で、フロリゲンやアンチフロリゲン、光受容体、概日時計等をコードする遺伝子がキクの花成制御に重要な役割を果たすことが明らかになってきた。これらの基礎研究から得られた知見は光周性花成メカニズムの基本原理を解き明かすのに役立つ一方で、実用品種の交雑育種におけるマーカー選抜 (MAS)や遺伝子組換え体への利用は、一部の成功事例を除いて進んでいない。最近、トマトなど一部のナス科作物では、CRISPR/Cas9等のゲノム編集により複数の重要形質を同時に改変することに成功しており、既に品種として実用化された例も存在する。我々は、将来的にキクの限界日長や高温開花性、花型等の重要形質を直接改変することを目的として、キクタニギクを主な実験材料として遺伝子機能の解析に取り組んでいる。本セミナーでは、これまでに得られている花成・花型関連遺伝子を標的としたゲノム編集実験や、非GMO作出を目的として最近試みているプロトプラストへの一過的遺伝子導入・再生実験系についても紹介する。
また、講演に先立ちまして、NBRP広義キク属リソースの有効な活用法についてご紹介したいと思います。上記URLで併せてご視聴ください。
「NBRP広義キク属のトリセツ」
10:30~10:40
広島大学統合生命科学研究科附属植物遺伝子保管実験施設
【問い合わせ先】
附属植物遺伝子保管実験施設
TEL:082-424-2471
E-mail:shokui@hiroshima-u.ac.jp
担当:長島